「憂うつである」「気分が落ち込んでいる」などの抑うつ気分が強い状態が長く続き、日常生活に支障が出ているような場合を「うつ病」と言います。
日本においては、過去12ヵ月の間にうつ病を経験したことがある人の割合（12ヵ月有病率）は1～2%、これまでにうつ病を経験したことがある人の割合（生涯有病率）験した者の割合）は3～7%で、欧米に比べると低いといわれていますが、厚生労働省が実施している患者調査によれば、うつ病を含む気分障害患者数は1996年には43.3万人、1999年には44.1万人とほぼ横ばいでしたが、2002年には71.1万人、2005年には92.4万人、2008年には104.1万人と、著しく増加しているという結果が出ています。
また、一般的には女性や若年層に多いと考えられていますが、実際には中高年でも発症頻度が高く、性別や年齢にかかわらず誰でもかかりえる疾患として、社会的な影響が大きくなって来ています。
早めに治療を始めれば始めるほど回復も早いといわれていますので、うつ病かな？と思ったら、無理せず早めにメンタルクリニック（心療内科・精神科・神経科）など専門機関を受診することをおすすめします。
眠れない、食欲がない、一日中気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめないといったことが続いていたら、うつ病にかかっている可能性があります。次のような症状のいくつかが２週間以上ずっと続いていて、しかも一日中ほぼ絶え間なく感じられるようであれば、うつ病のサインかもしれません。
（厚生労働省 総合サイト「みんなのメンタルヘルス」より）
この２週間を対象として、以下の項目に該当する場合は「はい」とお答えください。
（正しい診断は、メンタルクリニックなどの医療機関を受診して受けてください）
（平成１４年度厚生科学研究費補助金障害保健福祉総合研究事業 大野裕「うつ状態のスクリーニングとその転機としての自殺予防システム構築に関する研究」報告書 より）